日本フィルハーモニー交響楽団

春が来た、ラザレフがやって来るよー!

2018年04月13日

みなさま、ご無沙汰しております。タクトリです!
1月に山田マエストロと小曽根さんがいらして、おふたりの《ラプソディ・イン・ブルー》はかっこいいなぁと聞き惚れてぽーっとしている間に春が来てしまいました。

そして来月、相模原には我らがラザレフ先生がやって来ます!猛襲されます!

0513_ラザレフ01(c)Michiharu Okubo

 

今回のプログラムは、ワーグナー、シューマン、チャイコフスキーと続きますが、どんなヒミツが隠れているか、いつものようにタクトリ的聴きどころを勝手にお知らせします。

ちなみに、チラシには「愛」と「運命」がテーマになっていると書きましたが、そのあたりにも触れながら。
さあ、いきますよー!

まず冒頭には、ワーグナーの《トリスタンとイゾルデ》。
お話は、イゾルデが王様に嫁ぐ船上ではじまります。イゾルデは、トリスタンがかつて自分の婚約者を殺害したと知りながらも、彼に恋をしています。そして、トリスタンとイゾルデが毒薬だと思って飲んだ薬がすり替えられた愛の媚薬であったことから、物語は展開していきます。イゾルデが王様の妻となった後も二人は密会を続けますが、王様の知るところになり、トリスタンは重傷を負ってしまいます。瀕死のトリスタンの元へようやくイゾルデが駆け付けますが、トリスタンは彼女の腕の中で息絶え、イゾルデもまた彼の亡骸の上で果てるのでした。この場面で歌われるのが〈イゾルデの愛の死〉。とても美しいアリアなので、リストがピアノ版に編曲をしていて、こちらを聴いたことがおありの方もいらっしゃるかもしれませんね。
それにしても、最初は仇であったはずの二人が、薬によって運命に翻弄されてしまうなんて。とても悲しい愛の物語ですね。

 

シューマンのお話は、また次回!