パリ国立高等音楽院イヴ・アンリ教授による
ピアノ・レクチャーコンサート
ピアノ音楽の源 ~作曲家は何処からインスピレーションを得て創作していたのか~
作曲家は様々なインスピレーションを得て創作活動を行っています。今回はそのインスピレーションに焦点をあて、イヴ・アンリ教授の演奏とお話で「ピアノ音楽の源」に迫ります。
取り上げる作曲家は、作曲のほとんどをピアノ独奏曲が占め、“ピアノの詩人”と呼ばれるショパン、西洋音楽史上初めてリサイタルを行った、高い演奏技術をもつリスト、バレエ音楽も作曲し、ピアノ曲にも管弦楽法を多く取り入れたラヴェル。そして、オーケストラ曲からピアノ曲へとイヴ・アンリ教授がオリジナル編曲したボロディン「ダッタン人の踊り」です。
コンサート当日は、イヴ・アンリ教授が録音等で使用されるベヒシュタインのフルコンサートピアノが、初めて杜のホールで響きます。「ビロードのような透明感のある音色」「多彩なオーケストラ楽器の音色」がどのように響くのでしょうか。
〔イヴ・アンリ〕
ピエール・サンカン、アルド・チッコリーニに師事。1981年ロベルト・シューマン国際コンクール第1位。その後ヨーロッパ、アメリカ、中国、日本などで広く演奏活動を行い、シューマン演奏家として定評を得る。内外の音楽祭にも多数参加。2000年半ば、サル・プレイエルにてショパンの「プレリュード 作品28」をCDとDVDに録音、録画。ショパンの時代と現代のプレイエルを使用し、ショパンの生涯、そして音楽言語の深い研究、加えて1840年代の奏法を掘り下げた演奏は、注目を浴びる。ノアンにおける作品全集の初CDを録音。2010年9月にはユーロピアノ(株)よりベヒシュタインで弾くリスト作品集をリリース。国際ショパン協会のメンバー、そしてフランスでの2010年ショパン年の芸術委員。パリ国立高等音楽院、パリ地方音楽院にて教鞭をとる。定期的に、アメリカ、日本、中国などから、コンサート及びマスタークラスに招かれている。同年3月には日本ピアノ教育連盟研究大会の講師を務め、名誉会員となり、同年フランス文部省より「芸術と学問 騎士勲章」、またフランスのショパンイヤーの貢献をたたえて、ポーランドのグローリア・アルティスを授与される。2011年よりノアン音楽祭会長就任。2015年4月ショパン国際ピアノコンクールの事前審査員、2015年5月ポーランドで開催されるショパンコンクールのヤング部門の審査員を務める。