日本フィル、新時代の到来!
2015年11月25日
相模原定期では、15日(日)に第6回演奏会を終えました。
たくさんのお客様にご来場頂き、ありがとうございました。
さて今回、相模原定期にとって初めてのことがいくつかありましたので、ご紹介します。
ひとつは、チェンバロの使用。
朝から調律師さんが綿密に調律をして下さいました。
このチェンバロは、フランス様式で名家ブランシェのレプリカだそう。
チェンバロが何に使用されたかというと、J.S.バッハ作品で通奏低音として用いられました。
通奏低音は和音で構成されますが、旋律を支える土台みたいなものでもあり、また音楽の行く先を示す道しるべみないなものと言えるかもしれません。ですので、今回はマエストロの弾き振りということもあって、オーケストラの皆さんにチェンバロの音が聞こえるようにセンターに配置されました。
次の初めては、マエストロの弾き振り。
日本でヴァイオリン・ソロを披露するのは初来日以来の2回目、弾き振りは日本で初披露だったそうです。
《2つのヴァイオリンのための協奏曲》は、二人のソリストの息がぴったりでないと演奏がとても難しいと伺いましたが、お二人の音色がだんだんと溶け合って素晴らしい演奏でした!
マエストロが弾くヴァイオリンの音色は、お人柄そのままにノーブルで誠実で、とても印象的でした。また、ぜひマエストロのヴァイオリンをお聴きしたいですね。
最後は、もちろんピエタリ・インキネンさんの初登場ですね!
来年9月には、日本フィルの首席指揮者にご就任されるマエストロ。
日本フィルの十八番とも言える「チャイ5」を、同楽団の未来のリーダーがどのような色に染めるのか、注目が集まりました。聴いてみると、コバケンともラザレフとも異なる、まるで水墨画のようにドラマティックな音楽に生まれ変わっていました。まさに日本フィルの新時代の到来とも言える演奏を、相模原のお客様とともに聴くことができ、幸運であったと思います。
終演後、マエストロに「パーフェクト・オーディエンス!」とお褒め頂き、首席指揮者にご就任した後にも相模原へ戻ってきて下さるとお約束しました!
私たちも、楽しみにお待ちしています。
さあ、次は来年度!
★オマケ★
今回は、日本フィルが所持するなかで一番大きなドラが持ち込まれました。
叩く場所によって、音も変わるそうです!