タクトリ的、日本フィル第11回相模原定期の聴きどころー②
2018年04月16日
さてさて、聴きどころも第二弾。今回は、シューマンのお話です。
2曲目に演奏されるのは、シューマンの《ピアノ協奏曲》。
作品のお話の前に、シューマンの奥さんであるクララのご紹介をしなくては。クララは、ピアノ教師の父親からピアノを習い、幼い頃から天才少女として知られていました。シューマンとの出会いは、彼がクララの父親に師事したことによります。恋人同士になった後、父親から随分と反対されたのですが、、、1840年にようやく結婚することができたのです!
さて、この作品が書かれたのは結婚の翌年の1841年。曲を聴くだけでシューマンの心がクララで埋め尽くされていたことが、手に取るようにわかります。
何せ、冒頭から「ド―シ―ラ―ラ」と奏でられます。どういうことかって?この旋律をドイツ語表記すると「ド(C)―シ(H)―ラ(A)―ラ(A)」。シューマンの音楽評論の中に登場するクララをモデルとした女性の名前(Chiara)から音名だけと抜き出すと、、、「CHAA」。何と、旋律と一致します!クララって書いてしまっているー!
「クララの主題」とも言われるこの旋律は、耳を澄ますと何度も登場します。つまり、クララへのあふれんばかりの愛が詰まった作品なのですね。
ちなみに、初演の独奏はクララ。ロマンティックですね。
阪田さんのピアノの音は、とーってもキラキラして美しいので、ぜひ会場で聴いてその美音に酔いしれて下さい!
次は、いよいよ最終回だよー!