日本フィルハーモニー交響楽団

ソリスト横坂源さんからメッセージ

2018年11月13日

やあ、みなさんお元気ですか?
この秋も、グリーンホールではたくさんの公演が開催されました。
これからも面白い公演がありますので、どうぞご注目下さいね。

さて、来年1月には山田和樹マエストロとチェリスト横坂源さんをお招きして、第12回相模原定期演奏会を開催します。
横坂さんは、2016年9月にグリーンホールでお越し下さり、バッハ《ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ》やショパン《チェロ・ソナタ》といったプログラムで熱演を繰り広げて下さいました。
バッハの演奏は、こちらからお聴き頂けます。
https://wmg.jp/yokosakagen/

 

横坂さんから相模原のお客様に向けてメッセージを頂きました。
「協奏曲」に興味を持ったきっかけや今回演奏するサン=サーンスのことなど、さまざまな内容がぎゅっと詰まった内容になっていますので、ぜひお読み下さい!

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相模女子大学グリーンホールは私にとって、どこにいてもホールの空間を思い出すことのできる尊い場所となっています。去る2016年9月、私自身初となるCDリリースを記念したコンサートでは本当に多くのお客様にお越し頂き、心より感謝を申し上げます。

その時ご一緒させていただいたピアニスト、藤井一興先生とのショパンの《チェロ・ソナタ》は特に思い出深いものになりました。

音楽の形態には交響曲やソナタ等様々なものがありますが、その中でも私がコンチェルトのジャンルに大きな衝撃を受け、深く携わりたいと思うきっかけとなったのが、学生時に日本フィルハーモニー交響楽団の皆さんと共演させて頂いた九州ツアーの経験でした。
音には演奏者の楽曲に対する思いだけでなく、人柄や性格までもが無意識の中に多く反映されているように思います。道中も楽しい一時を皆さんと過ごさせて頂き共に築き上げることのできた演奏会の経験は、忘れず今でも大切に心の中に残っています。

鬼才サンサーンスの描いた《チェロ協奏曲第1番》は、従来の楽章形式から離れ全楽章を一つのアーチを描くように構成された大規模な曲目です。イ短調を軸に展開していきますが、冒頭とフィナーレではその風合いが異なり、情感も変化していきます。指揮の山田和樹さんとの共演は今回が初めてですが、とても刺激的なコンサートになるのではとお会いできる日がとても待ち遠しいです。

日々日常の生活スピードが上がり、合理的な世の中が賞賛される流れを感じずにはいられませんが、非日常的な世界、夢を追い求めることが可能なところにこそ音楽の魅力があるのではないかと日々考えています。作曲家の託したメッセージやドラマを皆様と一緒に体感する事ができたらこんなに幸せなことはありません。皆様のご来場をお待ちしております。

横坂源

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