日本フィルハーモニー交響楽団

【番外編】夏休みコンサートのタクトリ的聴きどころ

2016年06月20日

今日は、番外編「日本フィル夏休みコンサート」についてです。

夏休みコンサートでは、さまざまな国の作曲家の有名な作品を演奏します。まるで、音楽と一緒に世界旅行をするみたいですよね!一体どんな曲たちなのか、タクトリ的聴きどころをちょっぴりご紹介しちゃいます。

【第1部】
★ジョン・ウィリアムズ:映画『スター・ウォーズ』よりメイン・タイトル
旅のスタートは、まずはアメリカから!
大人気映画『スター・ウォーズ』のいろんなシーンで聴こえる音楽を作ったのは、ジョン・ウィリアムズという作曲家です。ウィリアムズは、たくさんの映画音楽を作っていて、例えば『ジョーズ』『スーパーマン』『E.T.』『インディ・ジョーンズ』『ハリー・ポッター』・・・などなど、みなさんも知っている数えきれない名作ばかり。
「映画」と「クラシック音楽」、または「映画」と「オーケストラ」って、実はとても相性が良くて、その他の映画でも使われているんですよ。これを機会にぜひ注目してみて下さい!

★J. シュトラウスⅡ世:美しく青きドナウ
次は、オーストリア。
オーストリアと言えば、音楽の都と言われるウィーンが有名です。
19世紀ごろ、ウィーンでは舞踏会を開くための豪華なダンスホールがありました。ダンスを踊るためには、音楽が必要ですね。そこで大流行したのが「ワルツ」です。
ヨハン・シュトラウスⅡ世は、このような「ワルツ」の作品をたくさん書いた作曲家で、「ワルツ王」と呼ばれていました。また、お父さんのヨハン・シュトラウスⅠ世も《ラデツキー行進曲》を作曲した有名な作曲家です。一家で有名だなんて、すごいですねぇ。
ちなみに映画つながりで言うと、スタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』の中で、この音楽が流れてきますよ。

★エルガー:威風堂々 第1番
さあ、イギリスです。
《威風堂々》って、学校行事で聴いたことがありませんか?(え?古い?平成では違いますか?)
ゆったりとして粛々としたアノ曲なんですけど・・・、これが、この曲の中間部分なのです。
でも、待って!始まりの部分が、とてもとてもかっこいいのです!!先に述べたとおり、中間部分が有名になってしまいましたが、元々は行進曲集なので軽快なテンポと高貴で華々しい雰囲気を楽しめる作品です。
また、日本では《威風堂々》と呼んでいますが、英語のタイトルは《Pomp and Circumstance》。エルガーと同じイギリスの作家シェークスピアが書いたお話『オセロ』のセリフからとったんですって。セリフからタイトルをとるなんて、おしゃれですよね。

【第2部】
★プロコフィエフ:バレエ《シンデレラ》(日本フィル夏休みコンサート2016版)
いよいよ、ロシアです。
ロシアは、バレエがとても盛んな国であったため(もちろん現在も)、プロコフィエフの先輩のチャイコフスキーをはじめ、有名な作曲家たちがバレエのための音楽を作曲しています。
お話は、みなさんがよくご存知の童話《シンデレラ》。やがて王子様と結ばれる素敵なお話に、プロコフィエフがどんな音楽をつけたのか楽しみにしていて下さい。初演は1945年、モスクワのボリショイ劇場。ボリショイ劇場と言えば、日本フィル首席指揮者のラザレフが、劇場の首席指揮者兼芸術監督だったんです!ラザレフは、おもしろいだけじゃなくて、実はすごい指揮者なんですよ~。
ちなみに、『シンデレラ』が題材になったクラシック音楽の有名な作品には、イタリアの作曲家ロッシーニのオペラ《チェネレントラ》があります。こちらは、早口で歌を歌ったり、ドタバタ劇が繰り広げられる喜劇ですので、どちらも観て、違いを比べてみるのも面白いかもしれませんね。

【第3部】「オーケストラの演奏にのってみんなでうたおう」
★さんぽ/うみ/たなばたさま/勇気100%
最後に、日本です。
みなさんも、よく知っている曲ばかりですね。それに、オーケストラの伴奏で歌えるなんて、とっても豪華~!!
家族みんなで大きな声で歌いましょう!

さて、かなり偏ったタクトリ的聴きどころ、いかがでしたでしょうか。
夏休みコンサートがご家族の思い出となることはもちろん、相模原のチビッ子たちがオーケストラに目覚めて、やがて相模原定期に来てくれるようになったら嬉しいですね。
ご来場お待ちしております。