日本フィルハーモニー交響楽団

第11回相模原定期演奏会

※指揮者による演奏会の聴きどころや曲目を解説する
プレトーク(14:00~14:15)があります。

第11回 2018年5月13日(日) 14:30開演(13:45開場)

指揮:アレクサンドル・ラザレフ [ 日本フィル桂冠指揮者兼芸術顧問 ]
ピアノ:阪田 知樹

[曲目]
ワーグナー:楽劇《トリスタンとイゾルデ》 より 〈前奏曲と愛の死〉
シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 作品54
チャイコフスキー:交響曲 第4番 ヘ短調 作品36
※出演者・曲目等は変更になる場合があります。

「愛」―そして、「運命」

第11回は、桂冠指揮者兼芸術顧問アレクサンドル・ラザレフの真骨頂ロシアの魂を、いよいよ相模原で初お披露目です。
今回、ラザレフとともに辿るテーマは、「愛」と「運命」。ワーグナーの《トリスタンとイゾルデ》では、憎しみ合いながらも恋に落ちた男女の悲恋。結婚の翌年に取り掛かり、妻クララの名によるモティーフとともに愛を問いかけるシューマンの《ピアノ協奏曲》では、愛の結実。そして、作曲家自身の激動期に書かれたチャイコフスキーの《交響曲第4番》では、運命の力。この作品中で「人生は、幸福のはかない夢や幻影と苛酷な現実との果てしない交代」とチャイコフスキーが記したように、3曲が一筆書きのようにつながりながら、人生の物語を描きます。
また、ソリストには、2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール第1位の新星・阪田知樹を迎えます。リストの名を冠したコンクール覇者である現代のヴィルトゥオーゾと名匠ラザレフがどのような拮抗を見せてくれるかも、非常に楽しみです。

Alexander Lazarev
ロシアを代表する指揮者の一人。2008年9月から8年間にわたり日本フィルの首席指揮者を務め、2016年9月に桂冠指揮者兼芸術顧問に就任。モスクワ音楽院でL.ギンズブルグに師事、同音楽院を首席で卒業。1971年にソ連国際指揮者コンクールで第1位、翌年にはベルリンでのカラヤン指揮者コンクールで第1位とゴールド・メダルを受賞。1987年から1995年にかけてボリショイ劇場の首席指揮者兼芸術監督を務めた。1992年から1995年にかけてBBC響の首席客演指揮者を、1997年から2005年までロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管の首席指揮者を務めた。数多くのCDをリリースしており、日本フィルとは就任以来、オクタヴィア・レコードから「首席指揮者就任記念演奏会ライブ盤」を含む13枚、日本フィルからは4枚のCDをリリースしている。
Tomoki Sakata
2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール(ハンガリー・ブダペスト)第1位、併せて6つの特別賞受賞。コンクール史上、アジア人男性として初の優勝を果たす。東京藝術大学を経て、ハノーファー音楽演劇メディア大学ピアノ科修士課程に在籍。イタリアでも研鑽を積んでいる。第14回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールにて最年少入賞。第35回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、クリーヴランド国際ピアノコンクールにてモーツァルト演奏における特別賞受賞。国内外問わず数多くの指揮者、オーケストラと共演を重ねるほか、室内楽奏者としても活躍している。2015年4月、デビューCDアルバムをリリース。 横浜市・ハノーファー在住。2017年横浜文化賞文化・芸術奨励賞受賞。