日本フィルハーモニー交響楽団

第10回相模原定期演奏会

※指揮者による演奏会の聴きどころや曲目を解説する
プレトーク(14:00~14:15)があります。

第10回 2018年1月14日(日) 14:30開演(13:45開場)

指揮:山田 和樹 [ 日本フィル正指揮者 ]
ピアノ:小曽根 真

[曲目]
バーンスタイン:《キャンディード》序曲
バーンスタイン(ハーモン編曲):《キャンディード》組曲
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ
ラヴェル:ボレロ
※出演者・曲目等は変更になる場合があります。

山田和樹、相模原定期初登場!!
超豪華プログラムでお届け!!

第10回は、正指揮者・山田和樹が相模原定期に初登場します。
前半は、とびきりの「アメリカ音楽」。ミュージカル・ナンバーから《キャンディード》の〈序曲〉と選りすぐった〈組曲〉で始まります。世界的ジャズ・ピアニスト小曽根真を迎えての《ラプソディ・イン・ブルー》では、山田和樹率いる日本フィルと小曽根という一筋縄ではいかない両者が、どのようなセッションを繰り広げるのかに興味が尽きません。
後半は、「ラヴェル」からバレエ音楽を。ピアノ独奏曲としても知られる《高雅で感傷的なワルツ》は、バレエ音楽として管弦楽版に編曲されました。ウィンナ・ワルツとは趣の異なる全8曲のワルツを新しい年の始まりにお贈りします。メインは《ボレロ》。同じ旋律がさまざまな楽器によって反復され、ついには壮大な音楽へと変化する本作品は、オーケストレーションの魔術師ラヴェルの真骨頂ともいえるでしょう。
反復と変化。これこそ相模原定期の未来に違いありません。山田和樹によってもたらされる相模原定期の新時代にご注目下さい!

今回のプログラムは、全て“ジャズ”が共通した作品ばかりです。
もちろん《ラプソディー・イン・ブルー》はジャズの最たるものですが、《キャンディード》や《高雅で感傷的なワルツ》はもちろん、《ボレロ》にもジャズの影響が見られます。また、《ラプソディー・イン・ブルー》でソリストにお迎えする小曽根真さんとは3度目の共演です。この作品を弾くピアニストはクラシック音楽の世界にもたくさんいらっしゃいますが、ジャズピアニストだからこそ表現できる世界もあるはずで、小曽根さんはピッタリの人選です。
このような楽しいプログラムを日本フィルとともに精一杯演奏しますので、一人でも多くの方に聴いて頂きたいですし、その場その場で作っていく一期一会の音楽を、相模原のお客様と一緒に生み出せることを心から願っています。

Kazuki Yamada
2009年第51回ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝。ほどなくBBC響を指揮してヨーロッパ・デビュー。同年、パリ管を指揮して以来、破竹の勢いで活躍の場を広げている。2016/2017シーズンから、モンテカルロ・フィル芸術監督兼音楽監督に就任。スイス・ロマンド管首席客演指揮者、日本フィル正指揮者、東京混声合唱団音楽監督兼理事長などを務めている。16年には、実行委員会代表を務めた「柴田南雄生誕100 年・没後20年 記念演奏会」が、平成28年度文化庁芸術祭大賞を受賞。これまでに、ドレスデン国立歌劇場管、パリ管、フィルハーモニア管、チェコ・フィル、ユタ響など世界各地のオーケストラに客演を重ねている。著書に『山田和樹とオーケストラのとびらをひらく』(アリス館)。音楽の友に『私的音楽論考』を連載中。東京藝術大学指揮科で小林研一郎、松尾葉子の両氏に師事。ベルリン在住。
公式ツイッター https://twitter.com/yamakazu_takt

スイングのリズムに心が躍動する音楽、即興性が高く次の瞬間に何が起こるかわからないスリル満点の音楽。黒人達が生んだこの「ジャズ」と呼ばれる音楽の素晴らしさとその喜びを一人でも多くの人に伝えたかったガーシュウィン。この《ラプソディー・イン・ブルー》はそんなガーシュウィンの思いが走馬灯のように駆け抜けるコンチェルト。どこかの交差点に落ち着いてゆっくりと話を展開させることは全くなく、ガーシュウィンのジャズに対する熱い思いが次から次へと猛スピードで展開する。だからこの作品はガーシュウィンがジャズの何を愛したのかを演奏者がきちんと感じていないと、楽しいけれど深まらない所謂「クラシックとジャズの融合」で終わってしまう。
山田和樹マエストロとはラフマニノフの《パガニーニの主題に基づくラプソディー》をご一緒させて頂いたが、初めてのリハーサルから感じたその感動は「クラシック」や「ジャズ」というジャンルを遥かに越えた自由で至福の音楽でした。今回は僕にとってはホームグラウンドと呼べる《ラプソディー・イン・ブルー》で和樹さんとどんなセッションになるのか?考えただけでゾクゾクします。どうかお聞き逃しのないように!!!

Makoto Ozone
1983年バークリー音楽大学を首席で卒業。同年米CBSと日本人初のレコード専属契約を結び、アルバム「OZONE」で全世界デビュー。03年にグラミー賞にノミネート。以来、ゲイリー・バートン、ブランフォード・マルサリス、チック・コリア等、世界中のトッププレイヤーとの共演や、自身のビッグ・バンド「No Name Horses」を率いて、ジャズの最前線で活躍を続けている。また、クラシックにも本格的に取り組み、国内外の主要オーケストラと、バーンスタイン、モーツァルト、プロコフィエフ、ラフマニノフなどの協奏曲の演奏でも大きな注目を集めている。最近では、ニューヨーク・フィル、サンフランシスコ響に招かれ高い評価を得るなど、ジャンルを超えて幅広い活動を続けている。
オフィシャル・ホームページ
http://makotoozone.com/