日本フィルハーモニー交響楽団

第9回相模原定期演奏会

※演奏会の聴きどころや曲目を解説するプレトーク(13:30~13:45)があります。

第9回 2017年11月12日(日) 14:00開演(13:15開場)

指揮:飯森 範親
ヴァイオリン:山根 一仁

ブラームス没後120年
<オール・ブラームス・プログラム>
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77
交響曲 第2番 ニ長調 作品73
※出演者・曲目等は変更になる場合があります。

ブラームス没後120年
晩秋をあざやかに彩る<オール・ブラームス・プログラム>

第9回は、今年没後120年のブラームス作品を採り上げます。
ブラームスの交響曲はベートーヴェンの影響を受けているとはよく言われますが、《第2番》は《田園交響曲》に例えられ、自然がもたらす開放的で明るく穏やかな感情が作品全体を包みます。第8回で採り上げた《田園交響曲》に引き続き、情熱的かつ緻密なアンサンブルを構築する飯森範親の指揮とともに、ぜひお聴き頂きたい作品です。
前半には、2010年に中学生では26年ぶりに日本音楽コンクールを制した新星・山根一仁を迎えて、《ヴァイオリン協奏曲》を演奏します。《第2番》と同時期に書かれ、ベートーヴェンやブルッフの作品を研究したブラームスらしい実直な筆致と成熟した内容は、作曲家としての創作における実りの秋の到来を感じさせます。
相模原定期5年目は、晩秋をあざやかに彩る<オール・ブラームス・プログラム>で幕開きです!

この度、日本フィルハーモニー交響楽団相模原定期演奏会が5年目を迎えられます事を心よりお祝い申し上げると共に、その公演を指揮させて頂くことは私にとって大きな喜びです。
《交響曲第2番》はブラームスの《田園交響曲》とか、「牧歌的な描写音楽」であると論じられる事もありますが、そうではなく確固たる構築性の上に成り立った絶対音楽であり、個々の音符に込められたブラームス自身の凄まじいばかりの生命エネルギーは、この不安定な世界に生きる私たちに大きな喜びと勇気を与えてくれます。
日本フィルの皆さんとは定期演奏会を始め、様々なシーンで幾度となく共演させて頂いておりますが、皆さんの音楽に対する真摯な姿勢と情熱的な演奏は常に私自身の心をも揺さぶり、お客様を魅了して下さいます。山根一仁さんは今までに何度か共演の機会に恵まれた今を時めく日本を代表する若手ヴァイオリニストです。彼は深い読譜力と強い感受性、そして自信に溢れた技術から生まれるスケールの大きな演奏が魅力です。日本フィルの皆さんとのパッションのぶつかり合いは会場の皆様の心に深く刻まれることでしょう。是非ご期待ください!

Norichika Iimori
桐朋学園大学指揮科卒業。ベルリン、ミュンヘンで研鑚を積み、これまでにフランクフルト放送響、ケルン放送響、チェコ・フィル、モスクワ放送響などに客演。01年、ドイツ・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団音楽総監督(GMD)に着任し、ベートーヴェンの交響曲全集を録音するとともに、日本ツアーを成功に導いた。国内では94年以来、東京交響楽団と密接な関係を続け、現在は正指揮者。03年、NHK交響楽団定期演奏会にマーラーの交響曲第1番でデビュー。06年度芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞、07年より山形交響楽団音楽監督に就任し、そのエネルギッシュな活動は高い評価を受けている。14年シーズンから日本センチュリー交響楽団首席指揮者に就任。
オフィシャル・ホームページ
www.iimori-norichika.com

この度は、ドイツの偉大な作曲家ブラームスの素晴らしいヴァイオリン協奏曲を、大好きな日本フィルの皆さんと演奏させていただきます。
ドイツに住み始めてからたくさんの変化が自分に訪れる中、今回この作品に取り組めることを本当に嬉しく思います。
11月に相模女子大学グリーンホールでみなさんにお会いできることを、楽しみにしています。

Kazuhito Yamane
1995年生まれ。10年中学校3年在学中に第79回日本音楽コンクール第1位、レウカディア賞、黒柳賞、鷲見賞、岩谷賞(聴衆賞)、増沢賞など5つの副賞を受賞。桐朋女子高等学校音楽科(共学)を首席にて卒業。これまでにバーミンガム市響、プラハ⁼カメラータ、N響、都響、東響、東フィル、新日本フィルなど国内外のオーケストラと共演を重ねるほか、ベルリン・フィル五重奏団、吉野直子、M.ヴェンゲーロフ各氏などとも共演。放送への出演も多い。11年第60回横浜文化賞文化芸術奨励賞最年少受賞。第43回江副記念財団奨学生。第15年第25回青山音楽賞新人賞、第26回出光音楽賞受賞。これまでに故富岡萬、水野佐知香、原田幸一郎の各氏に師事。現在ドイツ国立ミュンヘン音楽演劇大学に在籍。クリストフ・ポッペン氏のもと、さらに研鑽を積む。